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日本一画数の多い漢字

皆さんは日常の中で「漢字」という日本独特の文字を読み書きしている。漢字を書いているうえで「こんな複雑な漢字は書くのが面倒だなあ」というように感じた経験があるのではないだろうか。たしかに複雑な漢字は画数の多いように見える。しかし、おそらく「書くのが面倒だ」と思っているその漢字よりも、もっと画数の多い漢字があるという風には捉えられないだろうか。

 

小学1年生で習う漢字は80字と文部科学省の学習指導要領で定められている。その80字の中で最も画数の多い漢字は「森」である。「森」は12画の漢字だ。しかし、それよりも画数の多い漢字を知っているかと尋ねられると少し考えれば答えられるのではないだろうか。小学校で習う漢字は2019年度までは1006字、2020年度からは1026字を習う。その中で最も画数の多い漢字は「競」「議」「護」の3字だ。

 

義務教育の期間中習う漢字は「常用漢字」と呼ばれ、2010年の「改定常用漢字表」では全2136字。改定前は全1945字であり、最も画数の多い漢字は23画の「鑑」であった。しかし、現在は29画の「鬱」である。

 

日本の漢和辞典の代表格といわれる「大漢和辞典」には64画の漢字とされている。𪚥」という漢字だ。

見にくいという人のために拡大すると

𪚥

複雑すぎる。どこで使うのだ。とっさにそう思う方もいるだろうが実在するのだ。

 

中国でいちばん画数の多い漢字として知られているの

という漢字だ。「ビャンビャン麺」とかいう料理名に使われているらしい。

 

一方、大漢和辞典には収録されていないが、国字(日本で作られた漢字)の中でいちばん画数の多い漢字は

という漢字である。何と86画

 

そして、われわれQuized編集部が見てきた中で最も画数の多い漢字は、ズバリ、

「煩悩 108画 漢字 明朝体」の画像検索結果

これだった。この漢字は造字(つくられた字)だ。しかし、うまくできている。

  • 煩悩は108個あることとこの漢字の総画数108画が一致している
  • Wikipediaに書かれていることをうまく利用している除夜の鐘は108回撞かれる。この「108」という数の由来については次のような複数の説がある。
  • 1. 煩悩の数を表す眼(げん)・耳(に)・鼻(び)・舌(ぜつ)・身(しん)・意(い)の六根のそれぞれに好(こう:気持ちが好い)・悪(あく:気持ちが悪い)・平(へい:どうでもよい)があって18類、この18類それぞれに浄(じょう)・染(せん:きたない)の2類があって36類、この36類を前世・今世・来世の三世に配当して108となり、人間の煩悩の数を表す。

(Wikipedia「除夜の鐘」2011年2月2日版)

つまり、造字なのにもかかわらずとても素晴らしい漢字になっているのだ。

 

☟この漢字を創ったという人のサイトを発見!

http://shokaki.hatenablog.jp/entry/2018/12/30/234936

 

皆さんも書く数の多い漢字について調べてみてはいかがだろうか。

 作成:Quized編集部